家猫の起源と歴史~日本人と猫

家猫の起源と歴史~日本人と猫

家猫(イエネコ)の起源

猫の歴史は古く、イエネコの祖先だけ見ても約13万1000年前にさかのぼります。ヨーロッパヤマネコの亜種リビアヤマネコが原種とする説が、現在の通説です(2007年6月『サイエンス』誌)。地質時代でいうと後期更新世にあたり、考古学上、人類が出現したあと、石器で狩猟をして社会を築いたあたりです。旧石器時代の雰囲気は、ドラえもんの映画シリーズ「のび太の日本誕生」で見ることができます。

〔画像拠出:玉川大学Web〕

家猫と人の歴史

猫が人と暮らすようになった理由

人と猫との共存の歴史の長さでいえば、犬の方がその歴史は古いと言ってまちがいなさそうです。狩猟において、犬が活躍したことから石器時代から身近でした。イエネコが歴史の中で、人の生活を支えるために活躍し出したのは、農作物を害虫・害獣から守るようになってからのようです。

〔画像拠出:Wikipedia〕

太古から人の生活と密接だった猫

最古の文明をもつ古代エジプトで、およそ紀元前4500年ごろにイエネコ種として固定化されたといわれています。エジプトにおいて、猫は神様の化身として大切にされてきました。有名なのは、ほぼライオンですがスフィンクスです。また、エジプト神話に登場する女神のバステト神は、猫の姿で描かれています。現代でも、猫はヒトの赤ちゃんのお守りをする姿が知られていますが、古代エジプト神話のバステト女神もまた、子供をあやすガラガラおもちゃ楽器、盾と籠を手に持って描かれています。古代から、猫は人の育成を支えてくれたのかもしれません。ちなみに、バステト女神は、太陽神ラーの奥様、娘さまあるいは妹という説があります。

バステト神〔画像拠出:Wikipedia〕

 

日本人と猫

日本で最初に猫が飼育されたのはいつか

旧来から知られるところで、猫は、日本では平安時代に農作物などの倉庫を守るために、仏教とともに大陸から輸入されたというのは有名な話です。しかし、近年の研究(国立歴史民俗博物館)によると、日本の猫が、輸入され広がったのは、紀元前2世紀ごろの弥生時代の壱岐の人の集落で飼育されたのが始まりと考えて間違いないようです。日本でも、猫と人の歴史がどんどん古くなっていくようです(参照サイト:論座Web,webronza.asahi.com/)。

〔拠出:壱岐新聞Web, http://iki-guide.com/?p=1721〕

日本人の生活を支えてくれた猫

古代社会で守らなければならなかった財物

太古の人の社会が発達するために、必須だったのは農作物や衣類の素材となった、蚕(チョウ目カイコガ科)など。蚕といえば、桑の葉から絹糸を作るための家畜化された昆虫で野生には一切生息せず回帰能力を完全に失った動物として知られています。でも、それでもいちおう虫なので、一見すると、猫が関心を持ちそうではありますが、蛹(さなぎ)の繭(まゆ)状態だと、猫は感心を持たないようです。不思議なものです。

猫が守ってくれた人の財産

猫は、基本的に肉食動物なので穀物や繭には関心がありません。したがって、農作物や蚕などを保管する倉にいるときに、そこに集まる害虫・害獣を捕食しますが、農作物や蚕などを食べることはありません。そうしたことから、猫は人の生活を守ってくれる益獣として大切にされてきました。猫の睡眠・活動サイクルのなかでも、特に夜をよく観察していると、夕方5時くらいから11時くらいまで非常に活発で、いったん一休みをして、そのあと深夜2時くらいから早朝5時くらいまで非常に活発に走り回ります。この時間帯は、衛生害虫ゴキブリの活動時間帯とほぼ重なります。太古から、猫は、人にとって害のあるものを排除して、安全を支えてくれるために活躍した大切な存在といえるものと思います。

〔画像拠出:FNN Prime,fnn.jp/posts/00044495HDK/201904101334_OTV_HDK 〕

猫は縁起物

猫は、人の財や食料を守ってくれることから、養蚕や食料の縁起物とされました。「招き猫」も大変に有名で、東京都世田谷にある豪徳寺は、江戸時代から猫とのゆかりがあり、招福猫児・招猫堂が建てられているなど、猫に御縁があります。このほか、東京都新宿区の自性院では、室町時代後期から、太田道灌と猫とのゆかりがあって、猫地蔵尊が奉納されています。また、京都伏見稲荷大社も一説によれば、招き猫とのゆかりが強いといわれます。

〔画像拠出:今戸神社公式Web, imadojinja1063.crayonsite.net/〕

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